国際人権大学院大学(夜間)の実現をめざす大阪府民会議
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1.はじめに
2.これからの高等教育機関はどうあるべきか
3.大学(大学院)教育はどのような役割を果たすべきか
  専門職大学院設立の流れ
4.地域や産業が必要とする多様な人材をどのように養成するか
5.LEC大学の設立に関して
●質疑応答

【質疑応答】

〔会 場〕 われわれが一番関心を持っているのは財源です。例えば寄付を受けるとすれば、学校法人での運営ではなく、株式会社で運営した場合は難しい面があるのではないかと。
 もう一つは、例えば文部科学省から補助金を得る場合、学校法人の場合は補助金をもらえると思うのですが、株式会社で運営した場合、それが可能なのかどうか。受講生の受講料だけで果たして採算が合うのかどうかということが関心事の一つです。そのあたりを教えていただきたいと思います。

〔反町氏〕 どんな団体であれ、独立採算というのは基本ですから、そこで学ぶ社会人のニーズに応えるものを提供すればいいわけです。ですからこれからなさるものが、社会で必要とするものを提供できれば生き残れると思います。赤字だからと、国などに財政面を補完してもらうならば学校法人になります。株式会社では、国からの補助金はありませんし、また、寄付を受ければ利益となってしまい経費となりません。税金は、法人税法の税金を納めるわけですから、消費者に支持されないようなものを提供していてはすぐに倒産してしまいます。

 ですから、大学に来る人のニーズに応えるものをやれるかどうかということを基準にすべきで、そうではなく、聞く人はいなくてよいということになれば、運営は当然厳しくなるわけです。
 私は、教育というのは設備や環境ではないと思っています。パソコンでデータを送り、パソコンで勉強してもいいのです。あるいはビデオカメラ等で講義を収録し、パソコンで送れば、皆が自宅で聴けます。そうするとほとんどお金はかかりません。教育というのは、デジタル・コンテンツ化していますので、最もハードに経費がかからない産業です。中身が良ければアメリカでもロンドンでも、その講義を聴いてくれるということです。ですから、ニーズに合ったものを提供できれば、ビルや教室、机もいらないし、1つの場所に集まってもらう必要もない。受講生はパソコンで講義を聴き、パソコンで先生に返信すればいいのです。例えば、こうしたシステムは数百万円で出来ますので、10人の人に教えることになれば経費はほとんどかかりません。ですから、話す内容が先にあるべきであって、経費は、採算に合うように経費を切り詰めてやればいいんのではないでしょうか。私としてはむしろそういう方法を取ってやりたいと思います。

 ですから、私はあまり受講生の数を考える必要がないと思います。一番いいのは、会社の社宅などを発信基地にして、パソコンなどで始めれば十分ではないでしょうか。それで1カ月に1回、土曜日か日曜日に出席してもらい、ディスカッションをすると。今は、情報はあらかじめデータで送ることができますので、それを読んできて、それを理解したことを前提でディスカッションをするというということです。例えば、読んでおくべき本の箇所や読む時の留意事項などを示唆したうえで、パソコンでデータを送り、それで読んできたことを何月に集まって、何月はこういうテーマでディスカッションするという場を与えれば、そのテーマに興味を持つ人だけは集まる。

 5人から10人集まれば区民会館で総会もできますし、区民会館であれば使用料も安いですから、それでやればいいのであって、教育とはそういうものだと私は思います。そうすれば多くの経費はかからない。会社のわずかな施設を提供してもらうだけで運営ができると思います。


〔司 会〕 お時間がまいりましたので、質問につきましては以上で打ち切らせていただきたいと思います。ただ今、ご講演をいただきました反町勝夫様、本日はありがとうございました。

 (文責:事務局)

 

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