国際人権大学院大学(夜間)の実現をめざす大阪府民会議
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1.はじめに
2.単一民族国家
3.多様性にあふれる世界
4.多文化共生社会
5.国際化と多文化共生社会
6.国際人権
7.人権の国内受容
8.おわりに

【2.単一民族国家】

 日本は長い間、単一民族国家と言われてきました。最近でも外務大臣が福岡の国立民族博物館の開館式のときに、日本は単一民族国家と言って問題になりました。少数の異民族グループを日本人として同化するというのが明治時代以来の政策方針でありました。日本の法律や行政は、日本国民のみを視野に入れたものであり、日本人は単一の民族、単一の文化、単一の言葉、単一の伝統を持つということを前提に作られたものです。
 250年以上にわたる鎖国の影がやはり日本人のその当時の精神的配慮に深く影を落としていたのでしょう。長い間の世界からの隔離、外の世界に目を向けるということがなかった上に、何か新しいものに追いついていくものが、圧力が外からかかってこなければできなかったようです。黒船がそのきっかけになったと思います。
 日本人の意識の世界には日本人しかいなかった。しかし、事実として日本には少数ながらも複数の民族がすでに関わっています。アイヌと言われる人々がその一つです。その他にも日本人でありながら日本人として十分な扱いを受けていなかった人もいたわけです。
 少数の外国籍を持つ人々が明治以来、外国から入ってくる。異なる民族に属する人々は、日本社会の外の者として扱われる。そのことが不条理であると考える日本人はあまり多くはいませんでした。日本社会の外の者の数は無視できる、社会の脇にいるに過ぎないと、そういうことでした。

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